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Fink スペシャルインタビュー

Wednesday, October 10th 2007

  インタビュー
  Fink スペシャルインタビュー



前作「Biscuits For Breakfast」でターンテーブル、サンプラーからギターに以降し、全編に渡って聴かれる独特のブルージーなアコースティック・サウンドがフリー・フォーク・ファンの間で話題になったブリストル出身、Ninja Tune所属のFink。
今回は、新作『Distance & Time』をリリースしたばかりのFinkにインタビュー形式でお話を聞く事ができました。
ではどうぞ!!



『Fink』

―― はじめまして!今回の記事で貴方の事を知る方のために、自己紹介を兼ねて簡単なプロフィールを教えていただけますでしょうか。


俺はエレクトロニック・ミュージックを作って、ニンジャチューンのDJとしてキャリアをスタートし、世界中をDJをしてまわっていたんだ。でもある時、クラビングに飽きて、ライヴ・ミュージックに恋に落ちたんだ。そのときからDJよりもステージに立つ人間になりたいと思いはじめた。
色々なアーティストの曲作りを手伝ったり、多くの事経験してきて、それから自分自身の為にソングライティングをするようになったんだ。 数年前に幸運なことに、良い声とギターの才能をもっていることに気づいたんだ、それがすごくいいタイミングだったんだ。
まるで、最高のタイミングに最高の女性に出会ったかのようにね。それからはギター一本で活動している。


―― N-TONE在籍時代には、アブストラクト〜エレクトロニカ的なサウンドをプレイし、DJとして活動されてたこともありましたよね?ターンテーブルをギターに持ち替えた切っ掛けは何だったのでしょうか?


全ては初めてソングライティングという冒険をした前作『Biscuits and Breakfast』から始まったんだ。
エイミー・ワインハウスというアーティストと一緒に仕事をして、刺激を受けたんだよね。彼女は素晴らしい声と、生まれながらの才能をもっている。でも音楽業界で成功を納めている本当の理由は、彼女はいつも彼女自身であり、純粋でいるからなんだと思うんだ。これは俺にとっての教訓だったね。それに彼女と作業することで、同じ事を自分の音楽でもできるかを実験したかったんだ。その時はクラビングとDJに飽きてきてたから、新しいキャリアをスタートさせたかったんだ、新しいガールフレンドを作るようにね。
それで自然の流れのようにソングライティングやギターを始めたんだ。良い曲を書く事はすごく大きなチャレンジだけど、新しく何かを始める事はとても新鮮に感じたんだ。前はクラブで多くの人を前にDJをしてたけど、今は小さいパブでギターを弾いている。何かを一から始めるのはとても新鮮な気持ちで最高だね。プレッシャーもないし、ただ自分のしたいことをするだけだからね。
つまり、簡単にいうと、DJをすることよりバンドにいるというコンセプトの方が好きになったってことかな。



―― アルバム・タイトルに込められた意味は?また、アルバムの聴き所を教えてください。


アルバムのタイトルを決めることは非常に大変なんだ。正直、バンド名を決めるより大変だと思うよ。アルバム全体を幾つかの言葉でまとめるのはすごくハードなんだよ。そこで俺達はアルバムに収録されている「So Many Roads」の詩から言葉を拾ってアルバムを表現しようとしたんだ。典型的かもしれないけど、俺達はいつもツアーをしていて、普段自分の愛する人達に会う事ができずにいる、それは俺だけではなくバンドメンバー全員に言える事なんだけど。ツアー中にどんなに楽しい時間を過ごしていても、だんだんその状態が辛いものとなってくる。
つまり、俺達はいつも愛する人達から遠いところにいて、悲しい事に彼らと一緒に過ごす時間がもてなかったということなんだ。それと、去年ツアーに出て、すごく長い距離を時間をかけて行った。このアルバムのタイトル、『Distance and Time』は、メンバー3人が去年経験したことからきたものなんだ。

聴き所がどこかっていうのは難しいね。すごく大変なことだけど、俺達はみんなオリジナルなものを作ろうとしている。実際に俺達が完璧にオリジナルなものを作ったとはいえないかもしれないけど、俺達はそういう努力をしている。
今いるシンガー・ソングライター達はオリジナルなものではなくただ単に良い作品を作ろうとしている。でも個人的にはオリジナルな作品を作る事の方がより重要だと思うね。


―― 今回のアルバムはLAMBのアンディ・バーロウがプロデュースを担当していますね。彼はテクノ/クラブ界隈の人ですが彼にプロデュースを依頼したきかっけは?


Lambはヨーロッパではかなりビッグなバンドなんだ、多分日本でもそうなんじゃないかな。
ヒット曲もあるし、彼らの全てのアルバムのプロデューサーはアンディーだったんだ。彼は素晴らしい耳の持ち主だし、人柄もすごく良い。このアルバムのプロデューサーをどうするか決める時に、色々なオファーがあったんだ、すごく有名な人から、無名の人までね。でも俺達にとって彼は完璧なヴァイブを持っているように思えた。アンディーは自分自身以外にバンドをプロデュースしたことがなかったし、俺達もバンドにプロデュースしてもらったことはなかった。だからこの経験はお互いにとって、とてもユニークな出来になりそうだと感じたんだ。

彼のお陰で、レコーディングは実際にすごく楽しめたしね。誰かの耳を通して俺達の作るサウンドがどう聴こえるのかというのをニンジャ・チューンや俺達の家族を含める全ての人に知って欲しかったんだ、もちろん俺達自身もそれにはすごく興味はあったんだ。アンディーのおかげで、非常に良い作品ができたと思うよ。それにアンディーが居てくれたおかげで、俺はギターや歌に集中することが出来たんだ、スタジオを所有して、機材の使い方やプロデュースの仕方を理解していなければならないということではなくね。それにプレッシャーを感じずに自分の好きなように出来るということは非常に解放的だったよ。
もう自分で自分のプロデュースはやらないだろうな。


Fink スペシャルインタビュー
  ニンジャ・チューンにとって新しい一歩だったんだ。
―― クラブ・ミュージックだけにとらわれないレーベルカラーで知られるNINJA TUNEですが、やはり貴方のようなアコースティックなサウンドは異質というか、レーベルとしても初めてだと思います。これはポジション的に非常にオイシイ立ち位置ですよね。


かなり嬉しい事だね。ニンジャ・チューンと俺達の両者が望んでいたことができているからね。俺達が前作をリリースした時、ゲスト・ヴォーカリストを迎えるのではなく、本当のシンガー・ソングライターものをリリースしたということはニンジャ・チューンにとっては大きな新しい一歩だったんだ。
彼らはすごくエキサイトしてたよ、何故ならニンジャ・チューンのアーティストがやらないような場所でプレイしたり、ニンジャ・チューンのアーティストが普通はしないような事を色々してきたからね。だからみんなでこれまでの経験を楽しんできたような気持ちなんだ。 ニンジャ・チューンからの最初のシンガー・ソングライターになれた事をとても光栄に思うけど、俺は既に彼らと契約してたし、他のシンガー・ソングライターを探して契約するよりもお金も手間もかからなかったから、彼らにとって俺はパーフェクトだったんじゃないかな(笑)


―― ブリストルと聞くととても音楽が盛んというか、音楽に対して敏感な人が多いというイメージがありますが、現在のブリストルの音楽的な状況はどうですか?だれか注目しているアーティストなどはいますか?


正直な所、プリストルの音楽シーンはかなり最悪な状態だと思う。でも俺はブリストルの音楽が絶好調であった頃を経験できてラッキーだったと思うよ。マッシブ・アタック、スミス・アンド・マイティー、ポーティスヘッド、トリッキー、ブリストル・サウンド黄金時代だね。トリッキーは最近ブラウン・パンクというレーベルを立ち上げて、ブリストルの新しいアーティストと契約を結んでいるんけど、シーンには本当にがっかりさせられるね。ブライトンの音楽シーンの方が全然いいと思うよ。ブライトンには大学も音楽系の学校もあるからね。メトロノミー、ボノボ、ケイト・ウォルッシュ、フィンク、クークス、マカビース、本当に沢山の良いアーティストが出てきてるんだ。それとフジヤ・アンド・ミヤギもね。
ブライトンのアーティストなら7つも挙げられたけど、ブリストルのアーティストは1つも挙げられないね。最近注目のアーティストはパトリック・ワトソンかな。彼らは必ずビッグになると思うよ。もうすでにUKのプレスでは盛り上がっているんだ。メンバー全員がジャズの勉強をしていて、ジャズっぽいサウンドではあるんだけど、決して安っぽいサウンドではなく、良い意味でインディーな感じを持っているんだ。
俺はシネマティック・オーケストラのジェイソン・スウィンスコーから彼を紹介してもらったんだよね。パトリックは彼のアルバムに参加しているからね。


―― 毎回インタビューしているたびに訊かせてもらっているルーティンな質問で恐縮なのですが、もし独りで無人島に行かねばなないというシチュエーションで、1枚だけレコードを持っていく事を許されたら何を持っていきますか?そしてその理由は?


ジョン・リー・フッカーの『That's My Story』。1959年にリバーサイド・レコードからリリースされたものなんだ。この作品の初回盤のモノラルのやつを持って行くね。実際に持っているレコードなんだけど、とてつもなく高かったんだ。俺にとって、このレコードは完璧なんだ。今迄の人生で100万回は聞いていると思うし、今聞きかえしても、一番最初に聞いたときと同じくらいこのレコードが好きなんだよ。これは最もピュアなブルーズで、俺が持っているレコードのなかで一番パーフェクトな作品なんだ。


―― 最後にファンの皆様にメッセージをお願いします。


前作を買ってくれてありがとう、すごく嬉しく思っているよ。地球の裏側に俺の作った曲を聞いてくれる人がいるというのはとても喜ばしいことなんだ。新しいアルバムも気に入ってもらえると嬉しいよ、前作よりも良い出来に仕上がったと思う。それと、みんなに会えるのを楽しみにしているよ。


――ありがとうございました!!


 
(2007年10月某日 協力:Dis )
 
 
 
  フリー・フォーク・ファン必聴!Fink待望の新作!  
 
Distance & Time

CD Distance & Time
Fink

名門クラブ 'ファブリック'をはじめ、DJとして多くの人々を熱狂させていた経歴とマーティン・テイラー、エイミー・ワインハウス、ナタリー・キング、ティッグズ、そして伝説のブルースマン、ロバート・ベルフォアへのプロデュース・ワークや、坂本龍一、ニティン・サウニーなどのリミックス・ワークといった活動を経て独特のアコースティック・サウンドでデビューしたFinkの待望の2ndアルバム!
アルバムからのリード・シングルである「This Is The Thing」はマスターカードのCM曲としてイギリスで起用された大名曲!

<2007年9月29日発売>
 
 

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